ルールを知り、新しい習慣を作る

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    ルールは、いきなり守れるようにはなりません

    「決まった時間に来る」「報告・連絡・相談をする」「作業の順番を守る」。職場のルールは、当たり前のように並んでいます。

    ただ、発達障害のある方にとって、この「当たり前」が最初から当たり前ではないことがあります。ルールを軽視しているわけでも、やる気がないわけでもありません。ルールの意味や優先順位が、こちらが思っているようには伝わっていないだけです。

    これを「性格の問題」として扱ってしまうと、支援の方向を間違えます。


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    「守れない」ではなく「まだ分解されていない」

    一般就労の現場では、ルールはひとまとめに提示されることが多いです。「報連相を徹底してください」と言われても、何を、いつ、誰に、どう伝えるかが具体的に示されていないと、実行に移せない方がいます。

    私たちが最初にやるのは、ルールを守らせることではなく、ルールを分解することです。

    例えば「作業が終わったら報告する」というルールなら、こう分けます。

    • 作業が終わったら、まず手を止める
    • 近くにいるスタッフを探す
    • 「終わりました」とだけ伝える

    たったこれだけのことですが、最初はここまで分けないと動けない方がいます。分けて渡すと、動けるようになります。


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    段階を経てルールを守れるようになろう

    ルールには、守りやすいものと守りにくいものがあります。私たちは、守りやすいものから順番に渡すようにしています。

    1. 一人で完結するルール(道具を元の場所に戻す、決まった時間に休憩に入る)
    2. 一対一のやり取りが必要なルール(スタッフに報告する、分からないことを質問する)
    3. 複数人が関わるルール(順番を待つ、他の人の作業と自分の作業を調整する)

    いきなり3から始めると、たいてい失敗します。失敗が続くと、「自分にはできない」という感覚が先についてしまい、そのあとの1や2にも自信が持てなくなります。

    順番を守って積み上げると、失敗の数そのものが減ります。結果として、本人の「できる」という感覚も守られます。


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「守れた」を、こちらが確認する

ルールを渡したあと、大事なのは「守れているかどうか」を、本人任せにしないことです。

守れていれば、それを言葉にして伝えます。「さっきの報告、ちゃんとできていましたね」というように、具体的な場面を挙げて伝えます。漠然と褒めるより、これは何についてできたことなのかがはっきり伝わる方が、次につながります。

守れていなければ、叱るのではなく、どこで分解が足りなかったかを一緒に確認します。「終わったら報告する」ができなかったのは、終わったことに気づけなかったのか、報告するタイミングが分からなかったのか。原因によって、次に渡す分解の仕方が変わります。


一般就労の現場でも、同じことが起きます

一般企業の中でも、実はルールが分解されないまま渡されていることは珍しくありません。「常識でしょう」という一言で済まされてしまうことも多いです。

うちでの経験は、そのまま一般就労後にも活きます。「このルールは、自分にはどう分解すれば動けるか」を、本人自身が考えられるようになるからです。これは、支援がなくなったあとにも残る力です。


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リハビリテーションの成功例

福祉就労を活用しよう

「もう、ここでの作業に限界を感じています」

そう言われることがあります。正直に言うと、これは失敗ではなく、良い兆候だと思っています。

福祉的な就労の中で、決まった作業を安定してこなせるようになる。その先に「物足りなさ」を感じ始めた時、人は次のステージに進みたくなるものです。うちで見てきた「次に進んだ人」は、だいたいこの感覚を通っています。

最初から一般就労を目指していたわけではない方がほとんどです。自助グループやプログラムを通じて、ここでの作業に慣れ、続けられるようになる。その積み重ねの先で、ふと「これだけでいいのか」という感覚が出てくる。それが、次の一歩を踏み出すサインだと捉えています。

特別な人の話ではありません。同じように悩みながら通ってきた仲間の中から、そういう瞬間が生まれています。

誰かがその感覚に気づいて動き出す様子を近くで見ていると、周りの人にも「自分にもいつか来るかもしれない」という感覚が伝わっていきます。無理に鼓舞するわけではなく、そういう空気が自然とできていくのを、私たちは大事にしています。


百聞は一見に如かず

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百聞は一見に如かず

新しい一歩を踏み出すならチャレンジラボで

ここまで読んで、少しでも気になった方は、まず一度見学に来てみてください。

説明を重ねるより、実際の作業の様子を見てもらう方が、雰囲気は伝わると思っています。プログラムは決まった型に沿って進めるものではなく、その日の体調やペースに合わせて内容を変えています。専門職が近くにいるので、無理をしすぎていないかは常に見ています。

正直に言うと、今のままでいいと思っている方より、何かを変えたいと思っている方に来てほしいと思っています。変化は、こちらが起こすものではなく、本人が「変わりたい」と思った時に初めて動き出すものだからです。我々にできるのは、その動き出しを近くで支えることくらいです。

一人で抱え込まずに済む場所かどうかは、来てみないと分からない部分も多いです。合わなければ合わないと、遠慮なく言ってもらって構いません。ご連絡、お待ちしています。


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